日韓両国「製造物責任」(PL法)対照比較
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日韓両国の「製造物責任法」(Product Liability:PL法)比較

韓国法令:「製造物責任法」 <翻訳文>
[制定2000.1.12 法律第6109号]


第1条(目的)
 この法は、製造物の欠陥によって発生する損害に対する製造業者等の損害賠償責任を定めることによって、被害者の保護を図り、国民生活の安全向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。


第2条(定義)
 この法において使用する用語の定義は次のとおり。
 1.「製造物」とは、他の動産若しくは不動産の一部を構成する場合を含む製造または加工された動産をいう。 
 2.「欠陥」とは、当該製造物に、次の各号の一に該当する製造・設計または表示上の欠陥若しくはその他に通常期待され得る安全性が欠如しているものをいう。
  カ)「製造上の欠陥」とは、製造業者の製造物に対する製造・加工上の注意義務の履行にもかかわらず、製造物が元来意図とした設計と違って製造・加工されたために安全でなくなった場合をいう。
  ナ)「設計上の欠陥」とは、製造業者が合理的な代替設計を採用したならば、被害や危険を減らせたか若しくは避け得たにもかかわらず、代替設計を採用しなかったために、当該製造物が安全でなくなった場合をいう。
  ダ)「表示上の欠陥」とは、製造業者が合理的な説明・指示・警告及びその他の表示を行っていたならば、当該製造物によって発生し得る被害や危険を減らせたか若しくは避け得たにもかかわらず、これを行わなかった場合をいう。
 3.「製造業者」とは、次の各目の者をいう。
  カ)製造物の製造・加工または輸入を業とする者
  ナ)製造物に氏名・商号・商標及びその他に識別可能な記号等を使用して自らをカ目の者として表示をした者またはカ目の者と誤認させる表示をした者


第3条(製造物責任)
@製造業者は、製造物の欠陥によって生命・身体または財産に損害(当該製造物についてのみ発生した損害を除く)をこうむった者に対し、その損害を賠償しなければならない。
A製造物の製造業者が不明な場合には、製造物を営利目的に販売・貸与等の方法によって供給した者は、製造物の製造業者または製造物を自己に供給した者を知っていたか若しくは知り得たにもかかわらず、相当な期間内に、その製造業者または供給業者を被害者またはその法定代理人に告示しなかったときには、第1項の規定による損害を賠償しなければならない。


第4条(免責事由)
@第3条の規定によって損害賠償責任を負う者が、次の各号の一に該当する事実を立証した場合には、この法による損害賠償責任を免ずる。
 1. 製造業者が当該製造物を供給していない事実
 2. 製造業者が当該製造物を供給したときの科学・技術水準では欠陥の存在を発見する
ことができなかった事実
 3. 製造物の欠陥が、製造業者が当該製造物を供給した当時の法令が定める基準を遵守したにもかかわらず、発生した事実
 4. 原材料または部品の場合には、当該原材料または部品を使用した製造物製造業者の設計または製作に関する指示に起因して欠陥が発生したという事実
A第3条の規定によって損害賠償責任を負う者が、製造物を供給した後に当該製造物に欠陥が存在している事実を知ったか若しくは知り得たにもかかわらず、その欠陥による損害の発生を防止するための適切な措置を行わなかったときには、第1項第2号から第4号の規定による免責を主張することはできない。

第5条(連帯責任)
 同一な損害に対して賠償しなければならない責任がある者が二人以上の場合には、連帯してその損害を賠償する責任がある。

第6条(免責特約の制限)
 この法による損害賠償責任を排除するか若しくは制限する特約は、無効とする。ただし、自らの営業に用いるために製造物の供給を受けた者が、自らの営業用財産に対して発生する損害に関して、このような特約を締結した場合は、この限りでない。

第7条(消滅時効等)
@この法による損害賠償の請求権は、被害者またはその法定代理人が損害及び第3条の規定による損害賠償責任を負う者を知った日から3年間これを行使しなければ、時効によって消滅する。
Aこの法による損害賠償の請求権は、製造業者が損害を発生させた製造物を供給した日から10年以内にこれを行使しなければならない。ただし、身体に累積されて人の健康を害する物質によって発生する損害または一定の潜伏期間が過ぎてから症状が現れる損害については、その損害が発生した日から起算する。


第8条(民法の適用)
 製造物の欠陥による損害賠償責任に関して、この法で規定されたことを除いては、民法の規定による。

附則<第6109号、2000.1.12>
@(施行日)この法は2002年7月1日から施行する。
A(適用例)この法は、この法の施行後、製造業者が最初に供給する製造物から適用する。 

日本法令:「製造物責任法」(Product Liability:PL法)
(平成6年7月1日 法律第85号)

(目的)
第1条  この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)
第2条  この法律において「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。
2.  この法律において「欠陥」とは、当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。
3.  この法律において「製造業者等」とは、次のいずれかに該当する者をいう。
一.  当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者(以下単に「製造業者」という。)
二.  自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその氏名、商号、商標その他の表示(以下「氏名等の表示」という。)をした者又は当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者
三.  前号に掲げる者のほか、当該製造物の製造、加工、輸入又は販売に係る形態その他の事情からみて、当該製造物にその実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした者







(製造物責任)
第3条  製造業者等は、その製造、加工、輸入又は前条第3項第2号若しくは第3号の氏名等の表示をした製造物であって、その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。







(免責事由)
第4条  前条の場合において、製造業者等は、次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。
一.  当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。
二.  当該製造物が他の製造物の部品又は原材料として使用された場合において、その欠陥が専ら当該他の製造物の製造業者が行った設計に関する指示に従ったことにより生じ、かつ、その欠陥が生じたことにつき過失がないこと。




















(期間の制限)
第5条  第3条に規定する損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から3年間行わないときは、時効によって消滅する。その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から10年を経過したときも、同様とする。
2.  前項後段の期間は、身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質による損害又は一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害については、その損害が生じた時から起算する。



(民法の適用)
第6条  製造物の欠陥による製造業者等の損害賠償の責任については、この法律の規定によるほか、民法(明治29年法律第89号)の規定による。

   附則抄
(施行期日等)
1.  この法律は、公布の日から起算して1年を経過した日から施行し、その法律の施行後にその製造業者等が引き渡した製造物について適用する。


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