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韓国の若者の間で日本の小説が大ブーム

 韓国の朝鮮日報は新年1月3日、「韓国の若者の間で日本の小説が大ブーム ・江國香織、吉本ばなな、村上春樹が大人気」という記事を載せた。以下は同記事。


 映画、ドラマ、音楽では韓流ブームが起こっているが、小説の分野では日流ブームが巻き起こっている。その先頭には江國香織、吉本ばなな、村上春樹といった作家がいる。

 まず江國香織と辻仁成のコラボレーション作品『冷静と情熱のあいだ』は2000年に韓国で初版が発売されて以来、約80万部が売れた。江國香織の小説を販売しているソダム出版社のイ・ジャンソン次長は「男女が互いに違う視点で恋愛を描き独立した2冊の本で出版したのが独自の好奇心を刺激するのに一役買った」と説明した。

 また昨年10月に韓国で発売された江國香織の『東京タワー』は初版だけで2万部が出版され、今までに約11万部が販売された。この他にも『きらきら光る』『号泣する準備はできていた』『いくつもの週末』『落下する夕方』などが韓国の読者に人気だ。

 吉本ばななの『キッチン』は1999年の発売以来、現在までに約25万部が売れた。 1988年に日本で出版された『キッチン』は18か国で翻訳された。

 吉本ばななの小説を担当しているミヌム社・文学チームのイ・ソヨン氏は 「吉本氏は地道にファン層を拡大し、次回作を出版するのに大きな負担になることはない」と語った。韓国内で高い人気を集めた彼女の作品では『不倫と南米』 『ハチ公の最後の恋人』『ハードボイルド/ハードラック』などがある。

 村上春樹は江國香織や吉本ばななより先に韓国に上陸した。1980年代末に出版された『ノルウェイの森』は毎年3万部が売れ、現在までに約50万部が販売された。『海辺のカフカ』『アフターダーク』もそれぞれ20万部以上が売れた。『海辺のカフカ』はニューヨーク・タイムズが選ぶ2005年の10冊にも含まれた。村上小説を出版している文学思想社のジョン・ジョンファ単行本チーム長は 「切ない愛をしながらも孤独を感じる現代の若者の喪失感がよく反映され、長年支持されているようだ」と語った。

 この他にも奥田英朗の『空中ブランコ』、片山恭一の『世界の中心で、愛をさけぶ』などが昨年、韓国の読者に高く支持された。これら作家の善戦で2005年の6月には教保文庫の小説分野ベストセラー100位内に入った作品数で日本小説(27冊)が韓国小説(22冊)を追い越した。

 日本小説のこうした好調ぶりは韓日合作小説まで生み出した。昨年12月に出版された『遠い空、近き海』は韓国作家の孔枝泳(コン・ジヨン)と辻仁成がコラボレーションした作品。韓国女性と日本男性の純愛を描いたこの作品は、韓日国交再開40年、韓日友情年の記念作でもある。

 こうした日本小説が韓国の読者、特に10〜30代の間で高い人気を誇っている理由は何であろうか?第一には最近の若者たちの悩みや関心事をテーマにして読者が主人公に感情移入しやすいからだろう。出版コラムニストのハン・ミファ氏は「韓国で人気の日本小説はほとんどが恋愛をテーマにしており、特に若い女性が『これは自分の話』と思って本を読む楽しさに魅了されている」と語った。大学生のヤン・ミナさん(21)は「江國香織の小説を読む時は自分がヒロインになったような気がする」と言う。

 次に挙げられるのは重苦しい社会的な話題よりも個人の日常を素材にしていて気軽に読むことが出来る点。大学生のチェ・ジファンさん(25)は「一度読み始めると時間を忘れてしまう。難しいテーマよりも本を読んで少しでも頭がクールダウン出来るのが良い」と語った。

 3番目は翻訳者たちの高いレベルだ。江國香織、吉本ばなな、村上春樹の作品のほとんどは、日本文学専門の翻訳家キム・ナンジュ氏が手がけている。就職活動中のチョ・ウォニョクさん(28)は「翻訳者がキム・ナンジュさんなら、完全に信じて本を選ぶことが出来る。日本語を韓国語に翻訳した印象をまったく受けないほど文体や描写に優れている」と話す。

 しかし、日本小説が映画化されて韓国に入って来た作品は、ほとんどが惨敗に終わっている。『冷静と情熱のあいだ』『東京タワー』『トパーズ』『トニー滝谷』などが映画でもヒットを狙ったが苦戦した。

 一方、日本小説の躍進に比べ韓国小説の日本進出はこれからという印象だ。1970年以降、韓国文学翻訳院、大山文化財団などの支援によって日本で出版された韓国文学は約100冊あり、日本でベストセラーになったのは1990年代初めの『楽しいサラ』(馬光洙(マ・クァンス著)が唯一だと言う。

(2006・1・7)
東アジア15億人市場のゲートウェイ 韓国は日本の有力な販売先
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