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百貨店など流通業、名分よりも実利…“商品乗り入れ”

 独自商品をライバル社に供給する流通業者が増えている。

 商品差別化の戦略に沿って自社の売り場だけで独占販売してきた独自商品を、ライバル百貨店に供給したり、ついには売り場まで設置する業者がでてきた。

 これは、流通業者が商品差別化の名分よりも売上増大という実利的な方向へ進路を変えたからだ、というのが業界の分析だ。

 ヒョンデ百貨店、ギャラリア百貨店、シンセゲ百貨店、農協流通などが自社開発商品を「相互乗り入れ」している代表的な流通企業だ。

 特にソウル・カンナム(江南)商圏でせめぎ合いを繰り広げているヒョンデ百貨店とギャラリア百貨店は、対外的には一歩も譲らないライバル関係に見えても、裏では自社開発商品を互いに融通しあって共に競争力を高めていく“友情の同盟関係”。

 ギャラリアは最近アックジョン洞にある名品館1階に、イタリアの皮革ブランド「トッズ」(Tod's)売り場を設置した。ギャラリアが商品力強化のために入店させたトッズは、ヒョンデ百貨店が商品差別化のためにソウル・アックジョン本店、ソウル・貿易センター店、プサン(釜山)店でだけ単独販売してきた独自商品だ。

 ヒョンデ百貨店が独自商品のトッズをライバル社に供給することになったのは、商品差別化戦略よりは流通網拡充による売上増大が企業経営にとっては実利が大きいと判断したからだ。

 トッズばかりでなくヤングカジュアルブランドの「コントワー・デ・コトニエ」(Comptoir des cotonniers:日本ユニクロの姉妹ブランド)、輸入衣類「レコパン」(Les Copains)なども流通網拡充のためにライバル社百貨店に入店させるのがヒョンデ百貨店の戦略だ。

 ギャラリア百貨店の動きもこれに似ている。ギャラリアはヤングカジュアル独自商品の「ジェムジーン」(Gem Jean)をヒョンデ百貨店に直接供給している。ジェムジーンを販売しているヒョンデ百貨店はソウル・ミア(彌阿)店、ソウル・シンチョン(新村)店、クァンジュ(光州)店、ウルサン(蔚山)店の4ヵ所。ミア店ではヤングカジュアルブランド18個のなかで売上げ3位を占めるほどジェムジーンの人気は高いという。

 ユン・ソグォン・ジェムジーン事業チーム長は「商品差別化の観点で開発したPB商品をライバル社に提供することは、売上げ同伴上昇ばかりでなく同種業者との共存関係の維持の面でも大きな効果が期待できる」「来年2月までに首都圏と地方大都市の百貨店2〜4ヶ所でジェムジーン売り場をさらに追加確保する計画だ」と語った。

 シンセゲ百貨店も子会社のシンセゲインターナショナルを通じて「エンポリオ・アルマーニ」(Emporio Armani)など有名ブランド衣類をライバル百貨店に供給している。ロッテ百貨店本店とヒョンデ百貨店本店、ギャラリア百貨店などがシンセゲインターナショナルから商品を供給されている代表的な百貨店だ。

 百貨店にPB商品を供給している流通業者としてハナロクラブを運営している農協流通がある。

 農協流通は最近、独自に開発した有機飼育豚肉をヒョンデ百貨店に供給すると共に、野菜果物と魚介類、精肉まで支援している。ヒョンデ百貨店に供給している農畜産物はほとんどが、ハナロクラブの商品競争力を高めるために農協流通技術陣が直接開発した商品群だ。

 ヒョンデ百貨店側も、ハナロクラブ側が生活必需品や衣類の供給を要請する場合、自社の独自商品を集中支援する考えだと表明した。(2005.10.10ヘラルドニュース記事から)

(2005・10・11)
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